セックスレスで離婚したら慰謝料はもらえる?知っておきたい相場と注意点
「セックスレスが原因で離婚を考えている…」
「慰謝料はもらえるの?相場はどのくらい?」
夫婦関係において、セックスレスは深刻な悩みのひとつです。お互いの気持ちがすれ違ったり、寂しさや不満が溜まったりして、最終的に離婚という選択肢が頭をよぎることもあるでしょう。しかし、「セックスレス」という理由だけで、離婚や慰謝料請求が認められるのか、不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、せックスレスが原因で離婚する際の慰謝料請求について、法律的な観点から分かりやすく解説します。慰謝料の相場や、慰謝料請求を成功させるための注意点もご紹介します。あなたが正しい知識を持って、後悔のない選択ができるようサポートします。
セックスレスは「法定離婚事由」になる?
まず、セックスレスが日本の法律で離婚が認められる「法定離婚事由」になるのか、という点から見ていきましょう。
日本の民法では、離婚が認められる事由として以下の5つが定められています。
配偶者に不貞行為があったとき
配偶者から悪意で遺棄されたとき
配偶者の生死が3年以上不明であるとき
配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
その他、婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき
セックスレスは、上記1〜4には当てはまりませんが、「その他、婚姻を継続しがたい重大な事由」に該当する可能性があります。ただし、慰謝料請求が認められるためには、「正当な理由なく、性交渉を拒否し続けている」という状況が重要です。
セックスレスで慰謝料はもらえる?認められるケースと相場
セックスレスを理由に慰謝料が認められるのは、以下のようなケースです。
正当な理由がないのに、長期間にわたって性交渉を拒否している
相手が性交渉を拒否したことにより、夫婦関係が破綻した
一方的な拒否が、精神的な苦痛を与えたと認められる
慰謝料の金額は、個別のケースによって大きく異なりますが、一般的には数十万円〜100万円程度が相場とされています。ただし、セックスレスの期間や、夫婦間の話し合いの有無、精神的な苦痛の程度など、さまざまな要素が考慮されて慰謝料の金額は変動します。
慰謝料請求が難しいケースと注意点
一方で、セックスレスを理由に慰謝料請求が難しいケースもあります。
病気や体調不良など、正当な理由がある場合
夫婦で話し合いをせずに、一方的に拒否と決めつけている場合
性交渉の有無以外に、夫婦関係が破綻した原因がある場合
また、セックスレスを理由に慰謝料を請求するためには、「正当な理由なく拒否された」ことを証明する必要があります。口頭でのやり取りだけでは立証が難しいため、以下の証拠を揃えておくことが重要です。
いつからセックスレスになったのか、具体的な期間を記録したメモ
話し合いの記録(メールやLINEなど)
日記や手帳に記録した精神的な苦痛の記録
離婚を考える前に知っておきたいこと
セックスレスが原因で離婚を検討している場合、いきなり慰謝料請求を考える前に、まずは夫婦間の話し合いをしっかりと行うことが大切です。
なぜセックスレスになってしまったのか、原因を探る
お互いの不満や気持ちを正直に伝え合う
カウンセリングを受けるなど、専門家の助けを借りる
慰謝料は、あくまで夫婦関係が破綻したことに対する精神的な苦痛を補償するものです。離婚しない選択肢も含めて、夫婦で話し合いを重ねることで、関係を修復できる可能性もあります。
まとめ:セックスレスは慰謝料請求できる可能性はあるが、準備が大切
セックスレスが離婚や慰謝料請求の原因になり得ることは、法律的にも認められています。しかし、慰謝料請求を成功させるためには、正当な理由がないことや、精神的な苦痛を証明するための準備が不可欠です。
離婚を決意する前に、まずは夫婦で向き合い、セックスレスの原因を探ることが重要です。もし、話し合いでは解決が難しいと感じたら、専門家である弁護士に相談してみるのも一つの方法です。